日本を飛び立ち、3時間後に到着したグアムは、半袖一枚で十分な温度と湿度。

それでも「冬」なので、夏の暑さの比ではないそうです。

クライアント宅は、空港から10分ほどの一軒家。 多くの日本人が暮らす地域とは少し離れているそうです。 それは、自分たちのスペースを守るため、そしてセキュリティのしっかりした区画の一軒家であることをポイントに探して決めた物件だそうです。

広々とした3LDK+収納の二階建てのお家は、庭もお部屋もきちんと手入れされて片付けられ、南国の邸宅の雰囲気を醸し出していました。 3〜40軒ほどあるこの区画の中には、プールもテニスコートもあり、区画内ならば夜のお散歩も可能なほど安全かつ快適な空間でした。

ご主人はD社にお勤めです。D社は現地社員約400名、日本人駐在員5名で、社長はアメリカ人。 国立大学の工学部大学院卒の彼は、頭脳明晰で温厚なお人柄。 以前は技術者であり研究者であり、人間関係よりも実質の問題を解決することに焦点を当てる人でしたが、 今回、よくお話を伺っていると、中間管理職として後輩の育成、父親として子供の教育に焦点が当たっていて、 もの凄く、人間としての器が大きくなっていることに感動しました。 環境と、彼の意思が彼を育て、今の在り方を決めていると思いました。

もしも、はないけれど、彼が日本にいたなら、この広がりが別の形としてもあったのだろうか?と思いました。 もちろん、別の形の成長があったと思います。 しかし、海外赴任の経験が確実にリーダーとしての彼を育てました。 彼は部下を、会社を、日本を牽引するサラリーマンだ、と私は実感しました。

奥様もまた頭脳明晰です。大学卒業後、銀行に勤めた後に大学院に入って心理学を学び、研究所で勤めていました。 バングラディシュに行く直前までお勤めしていたので、バングラディシュに行った当初は 「専業主婦」になったことに対応するのが苦痛のようでした。 暴動や蚊に悩まされたバングラディシュの不自由さに耐えた後のグアムはさぞかし快適かと思っていましたが、家族の健康を守るために手作りのパンを作り、お弁当を作り、子供の学校や習い事の送り迎えに明け暮れる日々は、「必要なことをしているとは思うけれど、時折虚しくなる」そうです。

わかります。 私もかつて駐在員妻をしていた時がありました。日本にいる時では味わえない贅沢や楽しみがありました。

でも、大好きな家族のために、台所に立ち続け、日本に帰ったら私はどうするのだろう・・・?

そんな疑問が「うつ」へと繋がっていったのです。

それでも彼女は編み物の通信教育を受けたり、水泳をしたりして前向きに自分構築をしています。

日本に帰ったら、「編み物カフェ」を開けるように、計画を立てています。 微力ながら、私が日本での起業も応援させていただくことになっています。 Mさんの素晴らしいバイタリティ。

家族を犠牲にせずに自分も大切にしていることを、心から尊敬します。

素敵なマダムとして、確実に成長しているMさんは、日本に帰っても必ず彼女なりの成功を収めると思います。    IMG_1530